鹿沼市の人口推計がまともになった

2010-02-19

●鹿沼市は次世代育成支援対策後期行動計画(案)でまともな人口推計をした

ブログ「鹿沼市政ウオッチング」の「鹿沼市都市計画マスタープラン地域別構想」のパブコメ募集中に私の言いたいことが書かれていますので、引用させていただきます。

「次世代育成支援対策後期行動計画(案)」 「第5章 児童人口の推計」の「第1節 総人口」に、「本計画の目標年度である平成26 年の総人口は100,961 人と推計され、平成21 年4 月1 日現在の総人口103,436 人と比較して2.4%減少します。」という記述を見つけました。

これまで、総合計画などでも常に人口増加を前提とする記述しか見ることができませんでしたが、初めて人口減少を前提とした計画になっているのが注目です。ようやく鹿沼市も、客観的な人口推計を使うようになってきたのでしょう。

鹿沼市の執行部は、これまで鹿沼市の人口が増える(2015年までは)という前提で各種の計画を策定してきました。そして、議会もこれをチェックしてきませんでした。

例えば、鹿沼市は、「鹿沼市水道事業変更認可申請書(第5次拡張変更)」(2007年2月策定)で、2014年の鹿沼市の人口を105,307人と推計していました。

それが、今年の1月に発表された「次世代育成支援対策後期行動計画(案)」では、100,961 人になったわけです。

その差は、4,346人です。鹿沼市は、2014年における人口推計が4,000人以上過大であったことをようやく認めたのです。

ちなみに、鹿沼市第5次総合計画の基本構想でも、2016年に105,300人になるという推計でした。国立社会保障・人口問題研究所は、2015年の鹿沼市の人口を100,128人と推計しています。

だれが推計しても2015年ごろの鹿沼市の人口は、100,000人程度なんです。

鹿沼市が人口が減少することを認めたのです。

佐藤信・鹿沼市長は、10年くらい前の県議時代に、「政治家は、人口が減るという計画は立てられないものだ」と言っていましたが、自らの言を破ることになり、感慨深いものがあります。

●水需要は増えない

上記のように、鹿沼市は、今年になって、2014年の人口が100,961 人と推計しました。「鹿沼市水道事業変更認可申請書(第5次拡張変更)」では、それより4,346人も過大に推計していたことも前記のとおりです。

鹿沼市は、2014年度の給水人口を84,918人と推計しています。総人口を4,346人も過大に推計していたのですから、給水人口もそれだけ減らして、80,572人に修正すべきです。

鹿沼市上水道では、現在、37,590m3/日の地下水の取水が可能です(鹿沼市水道事業懇談会第1回資料p9)。この水量を2008年度の1人1日最大給水量387リットル/日で割ると、97,131人となります。

鹿沼市の1人1日最大給水量は、減少傾向にあり、今後増える要素はありませんから、将来も97,000人以上に給水することが可能です。

2014年の給水人口が80,572人程度であれば、地下水源に2割も余裕があることになります。

水道部職員は、鹿沼市は地下水源で足りるという私たちの主張に対して「余裕を無視した素人考え」という意味のことを言っているようですが、私たちの主張は現場の余裕を考慮した議論になっていると思います。

(文責:事務局)
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