八ツ場ダムのウソ

2009-10-14,2009-10-16追記,2009-10-17追記,2009-10-19追記

●八ツ場ダムの費用は4,600億円では済まない

最近ダム問題がマスコミで取り上げられることが多いのは結構なことですが、八ツ場ダムの水没予定地区住民など推進派の意見ばかりが取り上げられているような気がします。だから、ダム問題に関するウソ情報がテレビやラジオや新聞で垂れ流されています。

ただし、NHKは「追跡AtoZ」(10月10日放送)の「八ツ場ダム 解決の糸口はあるのか?」と題する番組で、水源開発問題全国連絡会共同代表の嶋津暉之氏を出演させ、比較的詳しくダム建設反対派の言い分を紹介してくれたようです。産經新聞も「金曜討論」で嶋津氏の主張を紹介しています。

しかし、政権交代が起きていなかったら、NHKがあのような番組を放送したかどうか疑問です。やはりNHKは、政府・与党のための放送局なのでしょうか。(2009-10-16この段落追記)

八ツ場ダムを中止した方が継続するより支出が多くなるという説があります。

八ツ場ダム建設中止、損か得か

9月23日0時15分配信産経新聞

■建設中止で840億円増加?

 税金の節約を目指すはずの公共事業の見直しが、八ツ場ダムの場合は、逆に税金を多く費やす事態になる可能性も指摘されている。

 八ツ場ダムは、総事業費4600億円。そのうちすでに3210億円が投入された。現時点で建設を中止すれば、残されたダム本体工事関連費620億円については削減できる。さらに、ダムの維持費も必要なくなるなどの効果が期待できるという。

 しかし、特定多目的ダム法では、建設を中止した場合に、水供給を目的に事業費を拠出してきた下流の1都5県に対し、費用を返還しなければならなくなる。その額は、実に1460億円。さらに、地元住民に対する今年度以降の生活再建関連費770億円も必要で、合わせれば2230億円にもなるのだ。

 東京都の石原慎太郎知事は、中止になった場合には都が負担した費用について「当然、返還請求しますよ」と強調。完成までに必要な残事業費1390億円を大きく上回る支出になる。また、すでに建設された橋脚や道路などの処遇によっては、さらなる負担がのしかかることもある。  
 

要するに、「総事業費4600億円。そのうちすでに3210億円が投入された。」ので残り1,390億円支出すれば事業は完成するのに対し、中止した場合は、1都4県のこれまで支払った利水負担金1,460億円のほかに、「地元住民に対する今年度以降の生活再建関連費770億円も必要で、合わせれば2230億円にもなる」から、中止した場合の方が2,230億円−1,390億円=840億円負担が多くなるというわけです。  

しかし、総事業費は4,600億円とされていますが、費用総額は9,000億円を超えると言われています。  

高野孟の「極私的情報曼荼羅」の八ッ場ダム関連に国交省176人天下り!には、次のように反対派の主張が紹介されていますが、主流のメディアはまず報道しません。

現在のところ総事業費は4600億円(その7割の3200億円が執行済み)と言うが、反対派の試算によれば建設事業費だけでなく基金事業費、起債の利息も含めると総額8800億円になる。
 

八ツ場あしたの会というサイトの過大な財政負担で次のような試算が紹介されています。  
 

単位:億円
      
総事業費4,600
水源地域対策特別措置法の事業997
水源地域対策基金事業249
起債利息2,923
合計8,769
    

ダム事業を継続すれば、このほか毎年維持経費がかかります。八ツ場ダムの維持費は、下久保ダムの経費から類推して年間10億円弱はかかると言われています。     

そのほか東京電力株式会社への減電補償がかかります。八ツ場ダムに水をためるには、ダムサイトより下流にある東京電力の五つの水力発電所への送水量を減らす必要があります。送水量が減れば発電量が減ります。その補償額は数百億円と言われています。     

「貯水池予定地の周辺で地すべりの危険性がある場所が22箇所もあるため、大滝ダムや滝沢ダムの例に見るように、新たな地すべり対策費が膨れ上がる可能性がきわめて高い」(八ツ場あしたの会のI.八ッ場ダムを中止した方が高くつくという話の誤り)のです。これまでに地すべり対策は3か所でしか実施されていないそうです。     

また、「完成の見通しが立たない国営「八ッ場(やんば)ダム」(群馬県長野原町)で、道路特定財源を原資とする「道路整備特別会計」(道路特会)から07年度までに、水没予定地の付け替え道路建設に約170億円が支出されていることが分かった。」( 2008-04-12毎日)と青山貞一氏のブログに書かれています。この費用も4,600億円に含まれていません。

2009-10-23週刊ポストp27には、次のように書かれています。

ほとんど指摘されていないが、国交省が公表している八ツ場ダムの総事業費4600億円とは、国の治水特別会計(社会資本整備事業特別会計治水勘定)から支出される金額しか計算されていない。実は、そのほかに、八ツ場ダムには「水源地域整備計画」として国の一般会計や道路特定財源などから997億円の公共事業予算が組まれ、これまでに521億円が注ぎ込まれた。
    

要するに、減電補償やら地すべり対策やらの追加経費は1,000億円を超えるでしょうから、八ツ場ダムの経費は1兆円を超えるでしょう。これまでに3,210億円使ったとすれば、事業を継続すると、あと7,000億円くらい必要だということです。仮に中止した場合の経費が2,230億円だとしても、中止した方が得です。     

しかも、八ツ場ダムの事業費4,600億円には、景観や環境の破壊というコストは含まれていません。中止した場合、これらが守られるのですから、中止した方が得なことは明らかです。     

    ●小さく産んで大きく育てる     

産経記事を引用します。     

 八ツ場ダム 水害から62年 民主「無駄だ」

9月24日7時56分配信産経新聞

 一方、民主党は「水害対策」「首都圏への水供給」という意義をほぼ全面否定。「治水効果は疑問」「首都圏の水は足りている」と反論。さらに総事業費は当初2110億円だったが、国側が計画進捗(しんちょく)の遅れを理由に平成15年に4600億円に増額したことなども根拠に、「無駄な大型公共事業の代表」と位置づけている。  
 

この記事で「当初」とは、1985年のことです。記事には、「国側が計画進捗(しんちょく)の遅れを理由に」とさりげなく書かれていますが、総事業費の倍増の理由は、「進捗の遅れ」ではありません。単に遅れただけで倍増しません。1985年から2003年までの18年間で物価は2倍になっていませんから。  

倍増の理由は、いろいろあるようですが、ダムサイトの地盤が弱いことが判明したことや、補償対象世帯を住宅地図で数えたことなどによるそうです。  

「公共事業は小さく産んで大きく育てる」の典型です。  

2,110億円がデタラメなら4,600億円もデタラメと見た方がよいと思います。4,600億円で本当に済むと思っている人はよっぽどおめでたいと思います。  

 ●総事業費はいくらでも膨らむ  

上記週刊ポストに面白いことが書いてありました。  

八ツ場ダムの総事業費が2,110億円だったころは、八ツ場ダム工事事務所の公用車は、
 テリオス(約140万円、2台保有)  
 ウイングロード(約159万円、2台保有)
 など1台100万円台の車を買っていたが、予算倍増後は、
 クラウン・マイルドハイブリッド(購入金額約377万円)  
 エスティマ・ハイブリッド(約407万円、6台保有)
 ハリアー・ハイブリッド(約407万円、2台保有)  
 になったそうです。  

記事には次のように書かれています。  

 予算倍増後は1台400万円以上の高級車ばかり調達しているのである。”予算が増えた。湯水のように使え”と高級車を買いまくったことが見て取れるではないか。  
 

こんなことをやっていたら事業費はいくらでも膨らみます。  

 ●利水負担金の返還額は1,460億円ではない  

八ツ場ダム事業を中止すると東京都、埼玉県、千葉県、茨城県、群馬県の1都4県が払った1,460億円の利水負担金をそれらの都県に返還しなければならないと報道されていますが、そのうち570億円は国庫補助金なので、国が全額返したら返しすぎになります。国が返すべき額は、890億円であるというのがダム反対派の主張です。  

たとえ国が都県に890億円の利水負担金を返還するとしても、それが損失と言えるかという問題があります。  

国のカネが地方に移るだけですから、有効に使われる限り、国民に損失はないと思います。公金が国から地方に移ることだけをもって無駄とは言えないでしょう。役に立たないダムを造る方が無駄です。  

 ●ダムは天下り利権そのもの  

国交省の役人が八ツ場ダムを食い物にしていることは、高野孟の「極私的情報曼荼羅」の八ッ場ダム関連に国交省176人天下り!などに書かれているので、繰り返しません。  

八ツ場ダム 随意契約の実態/天下り先 ごっそり/受注5社にOB11人会議1回600万円?/八ツ場ダム 関連業務/国交省天下り法人 受注/随意契約 2年で5千550万円などの赤旗記事も参照してください。  

ちなみに、上記週刊ポストp27には、水没予定地区の住民が組織する対策委員会が八ツ場ダム工事事務所長の転勤などの際に計17万円の餞別を渡したとのある地区のメンバーの証言を紹介しています。「当時の副所長は、『今後はもらわないし、そちらも出さないようにして下さい』ともらっていたことを認める言い方をしていました。」という生々しい証言もあります。  

水没予定地区住民はがどうして工事事務所の職員に餞別を送らなければならないのか分かりません。水没予定地区住民は被害者のはずなのに、そんなことをやっていては、役人と一緒にダム利権に群がって、余程うまい汁を吸っていると見られても仕方がないと思います。  

 ●地元住民は町議だった  

テレビで「涙でダムが一杯になるほど泣いた」と名言を吐いた地元住民がダム推進派の長野原町議会議員・星河由起子氏だったことについては、ブログきまぐれな日々の八ッ場ダムをめぐる謀略マスコミのとんでもない「やらせ」報道やきっこのブログの八ッ場ダム報道でヤラセ発覚に詳しいので、ご参照ください。千葉県議の大野ひろみ氏のブログの八ッ場ダム中止をバッシングするマスコミは恥を知れ!も是非読んでいただきたいと思います。  

議員が言うのと一般庶民が言うのでは、印象が違います。そのことを承知で町議が一般住民を装ってテレビで発言することは問題です。議員であることを、おそらく知りながら一般住民として報道したTBSにも問題があると思います。  

ダム推進の意見が正当なら、どうして住民の代表である議員として堂々と発言できないのでしょうか。  

 ●女性とダム  

ちなみに、星河町議にしろ、推進を唱える小渕優子衆議院議員にしろ、女性がダム推進を唱えることに違和感を覚えます。  

ダムは、多くの生き物を殺します。ダムが生物の種類と数を減らし、生態系を貧相にすることに異論はないでしょう。ダムができて生態系が豊かになったという例を聞いたことがありません。  

男性は現代でも狩猟本能が強く残っており、生き物を殺すことを何とも思わない人が多いように思いますが、一般論として命に敏感な女性がどうして平気で川殺しとも言うべきダムの推進を唱えられるのか不思議です。  

ま、女性にもいろいろな人がいると言ってしまえばそれまでかもしれませんが。  

10月11日の日本テレビ「バンキシャ」でも紹介していましたが、ダムマニアという人たちがいて、全国のダムを見て歩くのが大好きという人たちのことです。ダム事務所が発行するダムカードというものを集めるのが楽しいとか。レアものは3000円くらいで取引されるとか。  

偏見かもしれませんが、ダムという巨大構築物に魅力を感じるのは男性ではないでしょうか。川を塞き止めて自然を征服したと感じるのは男性でしょう。偏見かもしれませんが、ダム工事をするゼネコンも男の職場でしょう。女性のダムマニアがいるとはどうしても思えません。  

星河町議や小渕代議士がダムマニアとは思いませんが、いくら議員とはいえ、女性が巨大な殺りく装置であるダム建設を積極的に望むという心境は量りかねます。  

 ●行政無謬論から民主党無謬論に代わっただけか(2009-10-16追記)  

時事通信の記事を引用します。  

 八ツ場ダム建設中止を明言=「マニフェストを実行」−前原国交相

 2009/09/17時事通信

 前原誠司国土交通相は17日未明、国交省内で記者団に対し、民主党がマニフェスト(政権公約)で中止すると明記した八ツ場ダム(群馬県)建設事業について、「われわれのマニフェストを実行する」と述べ、中止の方針に変わりはない考えを明らかにした。  
 

前原大臣は、マニフェストに書いてあるから八ツ場ダムを中止すると言っています。無駄なダム事業を止めてくれるのは結構ですが、こういうやり方には賛成できません。  

こういうやり方では、行政が決めたからやるという理論と同じではありませんか。「行政のやることに間違いはない」から「民主党のやることに間違いはない」に代わっただけでは、社会は進歩したことになりません。  

民主党のマニフェストだってすべてが正しいわけではありません。国民は、民主党に白紙委任したわけではありません。衆議院比例定数を80削減するという政策も民主党のマニフェストに書いてありますが、書いてあることを理由に実行されてはたまりません。  

八ツ場ダムについて民主党政権のやるべきことは、このダムがなぜ有害無益なのかを国民全体に説明することだと思います。正しい情報が国民に行き渡れば、地元の推進論に道理がないことが明らかになるでしょう。  

14日下野の「時評」に渓流防災研究所代表 厚田大祐氏が「八ツ場ダム建設是非の判断」で次のように書いています。正論だと思います。  

 確かに予算の執行を停止すればダム建設は止まる。しかし、それだけでは、将来ダム推進政党が政権を取れば建設が再開されるだけの話である。それよりは、時間を多少かけてでも、治水事業の在り方を見直すべきと私は考える。  
 

政治・行政では結論も大事ですが、政治家も国民も理由を大事にしないといけないと思います。  

 ●八ツ場ダムが利水上無駄な理由(2009-10-17追記)  

福田富一栃木県知事の言い訳は正しいか に書いたように、東京、千葉、埼玉、茨城の余剰水源量は、合計で385万m3/日にもなります。1人1日最大給水量を400リットルと仮定すれば、9,625,000人分の水量です。  

これから人口が減っていくのに、首都圏に900万人分の新規水源が必要なわけがありません。  

首都圏への水供給を主目的としていた群馬県の戸倉ダムは、2003年に中止となりましたが、代替案なんか示されていません。  

首都圏は水余りなのです。だから八ツ場ダムは不要なのです。  

 ●八ツ場ダムが治水上無駄な理由(2009-10-17追記)  

次の赤旗記事をお読みください。  

 2005年2月26日(土)「しんぶん赤旗」

八ツ場ダム

大型台風に効果なし

塩川議員に国交省局長

 日本共産党の塩川鉄也議員は二十五日の衆院予算委分科会で、国土交通省が建設中の八ツ場(やんば)ダム(群馬県)について、同省の計算でも大型台風による洪水の治水効果がないことを示し、同ダム建設の中止を求めました。

 塩川氏は、八ツ場ダム建設の根拠となっている治水効果について、利根川流域に大きな被害をもたらしたカスリーン台風(一九四七年)級の豪雨には、同省の計算でも、ダムの治水効果は全くないのではないかと質問。清治真人河川局長は「カスリーン台風のときのような雨の降り方には、ダムの効果は期待できない」と認めました。  
 

カスリーン台風が再来しても洪水被害が軽減するようにという目的で計画された八ツ場ダムが「カスリーン台風のときのような雨の降り方には、ダムの効果は期待できない」(河川局長答弁)のですから、八ツ場ダムが無駄であることは明らかです。  

わずかに吾妻川の上流に多量の雨が降った場合のみ八ツ場ダムは効果を発揮するわけですが、日本に来る台風は左回りで太平洋側から北上することが多いのですから、雨雲は赤城山にぶつかって雨を降らせてしまい、吾妻川まで来ないことが多いのです。大熊孝新潟大学名誉教授の受け売りですが。  

 ●絶対に完成しない虚構の治水計画(2009-10-17追記)  

そもそも利根川の治水計画は、治水基準地点八斗島(群馬県)の基本高水流量が22,000m3/秒で、この流量を利根川上流ダム群で5,500m3/秒を調節し、16,500m3/秒を計画高水流量とするものです。  

この5,500m3/秒分の流量をカットするために必要なダムなどの洪水調節容量は、約5億4,000万m3だそうです。  

しかし、既存の6ダム(八木沢、藤原、奈良俣、相俣、薗原)の合計の洪水調節容量は1億1,484万m3にすぎず、八ツ場ダムの洪水調節容量6,500万m3を加えても、1億7,984万m3にしかなりません。  

したがって、利根川におけるダムによる洪水調節計画を達成するには、約5億4,000万m3−1億7,984万m3=約3億6,000万m3の洪水調節容量が不足します。  

下久保ダムの洪水調節容量は3,500万m3です。利根川におけるダムによる洪水調節計画を達成するには、これから下久保ダム級の洪水調節容量を持つダムを10基以上建設する必要があるということになりますが、利根川上流にダムの適地はもうありません。  

だから、国土交通省による利根川の治水計画は何年経っても絶対に達成されるはずがないのです。  

民主党政権は、利根川の治水計画が虚構であることを暴露すべきです。  

 ●栃木県知事発言は意味不明(2009-10-19追記)  

17日下野によると、「前原誠司国土交通相は16日の記者会見で、八ツ場ダム(群馬県)の建設中止方針について、本県など流域の1都5県の知事あてに「意見交換の場を設けたいと手紙で伝えた」と述べ、協議を要請したことを明らかにした。」そうです。  

「これに対し福田知事は「ダムに替わる治水案をできるだけ早く提示することを希望する。国との協議の場において、本県の洪水防止の観点から考えを述べる。地元の生活再建や地域振興には十分な配慮を切望する」とのコメントを発表した。」そうです。  

意味が分かりません。「(八ツ場)ダムに替わる治水案」とは、栃木県にとっての代替案のことでしょうが、そんなもの必要ないと思います。知事は、利根川の洪水が栃木県まで来ると本気で思っているのでしょうか。八ツ場ダムとの関連での「本県の洪水防止の観点」とはどのようなものなのでしょうか。  

下野新聞社が実施した首長アンケートによれば、足利市長が八ツ場ダムの建設中止に賛成しているのですから、少なくとも足利市には利根川の洪水が来ないと足利市民は考えていると思います。佐野市にも藤岡町にも利根川の洪水は来ません。これまでに来たことがないのですから、これからも来るとは思えません。  

確かに、最近、時間雨量100mm近い大雨が降っています。これまでそのようなことはありませんでした。だから、気象について、「これまでになかったから今後もないだろう」と考えるのは正しくありません。数万年に1度くらいは、利根川の洪水が栃木県に来るのかもしれません。しかし、利根川の治水計画は、200年に1度の確率で起きる大洪水に対処することを想定しています。200年に1度の確率で起きる利根川の洪水が栃木県に来ることはないと思います。  

佐野市長と藤岡町長は、八ツ場ダムの建設中止に反対しています。つまり、ダムを造れという立場です。両首長は、栃木県が10億4,000万円の無駄遣いをすることを何とも思わないのでしょうか。大豆生田実足利市長は、霞ヶ浦導水事業についても中止を支持しており、納税者の立場を踏まえた極めてまともな感覚を持たれていると思います。  

福田知事は19日に八ツ場ダムの建設予定地の視察に行くようですが、10億4,000万円もの投資先の現地視察が今回初めてなのでしょうか。  

八ツ場ダムの建設予定地よりも、足利市、佐野市及び藤岡町に行って、利根川の洪水が栃木県まで本当に来るかどうかを考えた方がよいと思います。

(文責:事務局)
フロントページへ>その他のダムへ>このページのTopへ