がれき広域処理の理由

2012年5月16日

●がれきの広域処理はだれのため

がれきの広域処理の理由について書かれているサイトを見つけましたので、ご紹介します。

税金と保険の情報サイトというサイトです。「これでも賛成できる?がれき広域処理が必要なのはゼネコンのため」という記事があります。

書かれている見方が正しいかどうかは分かりませんが、一つの見方を紹介します。

とにかくお読みください。

一文だけ引用します。

宮城県から東京都に運び込まれるがれきは、ダンプに乗せたコンテナごとに外から空間放射線量を計測しているだけだという。

メインテーマはこれまでとし、以下には放射能関連についての新聞記事等に触れます。

●栃木県の観光客が減った

5月16日付け下野新聞によれば、2011年に栃木県内を訪れた観光客数(入込数)は、7430万1000人で、前年比12.8%減少しました。

宿泊客数も19.1%減となったそうです。

外国人宿泊者数は53.9%減少です。

「東日本大震災と福島第1原発事故による風評の影響が数字で裏付けられた。」と中野勳記者は書きますが、地震の影響ではないでしょう。

発電所の事故のせいでこうなったのでしょう。

放射能が怖いから栃木県に観光客が来ないということではないでしょうか。

それでも栃木県民は核発電を支持するのでしょうか。

放射能は、空気も大地も海も川も広範囲に長期間にわたり汚染します。生物の遺伝子を傷つけ続けます。

だから核と人類は共存できないのです。

ところが核マフィアだけではなく、身近な人の中にも核発電は必要だという人が結構いると思います。

何が違うのでしょうか。

結局、倫理観の問題だと思います。

核燃料で電気を作り、自分はそれによる便益を享受するが、ウランの採掘や廃棄物で苦しむ人の命はどうでもいいと考えている人には何を言っても無駄だと思います。

鹿沼市でもかなり汚染された地域があります。

山菜、キノコ、魚などから放射性物質が検出されており、いつ収束するかも分かりません。

田畑を荒らすイノシシを駆除しても肉が売れないから駆除に力が入りません。

農家は事故の影響を相当受けていると思います。

鹿沼市は核発電はやめるべきだと宣言すべきだと思いますが、そのような動きはありません。

鹿沼市議会では、みんなの党が脱原発に反対しているようです。

●今日もがれきの広域処理支持の投書が掲載

5月16日付け下野新聞の投書欄に17歳の高校生の投書が掲載されました。見出しは、「鹿沼市の英断が広がるよう期待」です。

彼女は次のように書きます。

この問題では、被災地の復興に力を貸したくても「放射性物質への懸念があるから話は別」という受け入れ反対派であっても、もどかしい思いの人もいるのではないだろうか。安全を求めることは人権で保障されて当然であるし、子孫たちへの義務であるだろう。が、今の日本では百パーセント完璧な安全を求めるのは無理があるのではないだろうか。

前半は意味不明なのでコメントしません。

「今の日本で」「百パーセント完璧な安全を求め」ている人がいるでしょうか。いないと思います。

「百パーセント完璧な安全を求め」ている人がいるという前提で、その意見に無理がある、だから自分の説が正しいというわけですが、そもそも「百パーセント完璧な安全を求め」ている人がいるという前提は成り立つとは思えません。

だれも唱えていない、だれが考えてもおかしな説をでっち上げて、その誤りを指摘することによって自説が正しいと主張する。詭弁の典型例の一つです。

下野新聞の投書欄にがれきの広域処理の推進論が載りますが、思い込みや詭弁によるものばかりなのはなぜでしょうか。

(文責:事務局)
文中意見にわたる部分は、著者の個人的な意見であり、当協議会の意見ではありません。
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