●鹿沼市の水道データを入手した
鹿沼市は、市役所の情報公開コーナーにおいて「上水道のあらまし」(2006年度)を公表しました。表紙と6ページを「上水道のあらまし」(PDFファイル236KB)で参照してください。 過去10年間のデータからグラフを作成してみましたので、「鹿沼市の水受給状況」(PDFファイル24KB)も参照してください。
●鹿沼市の水需要は減少傾向にある
鹿沼市上水道の給水人口は微増していますが、水需要が増えている兆候はありません。 むしろ減少傾向にあることがますますはっきりしました。
○年間給水量
2006年度の年間給水量は9,403,864m3で、2000年度のピーク10,170,081m3の92%となっています。
○年間有収水量
年間有収水量も減少傾向にあります。2006年度は7,563,817m3で、2000年度のピーク7,788,655m3の97%となっています。
○1人当たり年間給水量
2006年度の1人当たり年間給水量は123m3で、2000年度のピーク139m3の88%となっています。
○1日最大給水量
2006年度の1日最大給水量は29,196m3で、1999年度のピーク34,111m3の86%となっています。
○1日平均給水量
2006年度の1日平均給水量は25,764m3で、2000年度のピーク27,863m3の92%となっています。
○1日有収水量
給水人口が増えているにもかかわらず、10年間横ばいです。
○1人1日最大給水量
2006年度の1人1日最大給水量は381リットルで、1997年度のピーク477リットルの80%となっています。
○1人1日平均給水量
2006年度の1人1日平均給水量は336リットルで、2000年度のピーク381リットルの88%となっています。
○1人1日有収水量
2006年度の1人1日有収水量は270リットルで、1997年度のピーク298リットルの91%となっています。
○有収率
2006年度の有収率は80.4%で、2000年度の最低値76.6%298より3.8ポイント伸びています。しかし、鹿沼市は、新市建設計画において、将来の有収率を79.3%で飽和すると予測しています。
○負荷率
2006年度の負荷率は88.2%で、1997年度の最低値76.7%より11.5ポイント伸びています。しかし、鹿沼市は、新市建設計画において、将来の負荷率を82.1%で飽和すると予測しています。
給水量に関する上記の数値を表記すると次のようになります。
項目 | ピーク年次 | ピーク値 | 2006年度の値 | 減少率 |
---|---|---|---|---|
年間給水量 | 2000年度 | 10,170,081m3 | 9,403,864m3 | 92% |
年間有収水量 | 2000年度 | 7,788,655m3 | 7,563,817m3 | 97% |
1人当たり年間給水量 | 2000年度 | 139m3 | 123m3 | 88% |
1日最大給水量 | 1999年度 | 34,111m3 | 29,196m3 | 86% |
1日平均給水量 | 2000年度 | 27,863m3 | 25,764m3 | 92% |
1人1日最大給水量 | 1997年度 | 447リットル | 381リットル | 80% |
1人1日平均給水量 | 2000年度 | 381リットル | 336リットル | 88% |
1人1日有収水量 | 1997年度 | 298リットル | 270リットル | 91% |
●鹿沼市は思川開発事業から撤退すべきである
人口の問題はともかく、鹿沼市の水需要が減少していることは厳然たる事実です。そして、今後、鹿沼市の人口は減少していきますし、有収率と負荷率は上がっていますから、鹿沼市の水需要が増加する見込みはありません。したがって、鹿沼市が思川開発に参加して新規の水源を確保する必要は全くありません。不要な水資源を確保することは、市民の利益に反します。
阿部和夫鹿沼市長とほとんどの鹿沼市議会議員は、思川開発事業からの撤退を決断すべきです。市民のために政治家をやっているのなら。