水道職員のやる気をどうしてくれるのか

2008-03-07

●ダム水はどれくらいブレンドされるのか

鹿沼市は、思川開発事業に参加して2015年度から日量16,200m3を大芦川から取水する計画を持っています。

鹿沼市上水道における2006年度の1日平均給水量は、25,764m3です。将来もこんなものだとすると、そのうちの16,200m3がダム水になるということは、約63%がダム水になるということです。

ダム水は、浄水費用が高く、水道料金を押し上げる、そして味がまずいという問題があることはもちろんですが、トリハロメタンや環境ホルモンやクリプトスポリジウムを含みやすく、地下水よりも安全性に劣るという問題があります。子孫のことを考えたら、水道の水源は、できることなら100%地下水で賄うことを考えるのが正論です。

●鹿沼市は河川水の安全性を説明できていない

表流水は地下水より安全かに書いたように、当協議会が鹿沼市長に「市の主張したいことが「河川水の方が地下水より安全だ」ということだとすれば、科学的・学術的根拠を挙げてください。」と公開質問した(2001-09-03)ことに対し、市長は「鹿沼市の水需要を考慮し、表流水と地下水2系統の水を利用することで、安全で安定した「命の水」を市民に提供していくべきと考えています。」(2001-10-04)と回答し、質問には答えられませんでした。河川水の方が地下水よりも安全性に劣るから浄水費用が高くなるのですから、「河川水の方が安全だ」という証明は無理です。

●水道職員のやる気をどうしてくれるのか

鹿沼市の水道部の職員は、鹿沼市の給水人口が86,000人に容易になるとは思っていないでしょう。1日最大給水量が37,800m3という推計が過大であることも知っているでしょう。負荷率75.2%という推計が過小であることも知っているでしょう。地下水の方がうまくて、安くて、安全であることも知っているでしょう。ダム水を買う必要がないことも知っているでしょう。

職員には二種類あり、上から命令されれば何でも平気でやれる職員と、できれば雇い主である市民の役に立つ仕事をしたい、役に立たない仕事をさせられると良心が痛むという職員とに分けられると思います。多くは後者でしょう。市民の利益に反する仕事をさせられたら、やる気をなくします。

阿部市長は、職員のやる気をどうしてくれるのでしょうか。

(文責:事務局)
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