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「政策人口」はご都合主義

2005-3-18

●鹿沼市は人口を政策誘導するつもりだ

合併後の鹿沼市の人口推計の根拠が記載された資料(合併後の鹿沼市人口108,700人(2015年)の根拠判明?で紹介)のp3に「使用したセンサス変化率」という表があります。政策目標ベースの「設定理由」欄には、「次世代育成対策、企業誘致、宅地開発の誘導等積極的な施策展開により、政策的に人口増加を誘導していくという立場にたつ」と書かれています。要するに、鹿沼市は、人口は、力づくでつくり出す、成り行き任せにしない、ということです。

●節水に向けての政策誘導はしないのか

一方、市民の使用水量についての鹿沼市の態度は、成り行き任せです。1995年度に策定した鹿沼市水道事業第5次拡張計画では、生活用水(いわゆる家庭用水)の推計方法について「時系列傾向分析による推計並びに要因別分析による推計を行い、適切な値を推計値とする」(「鹿沼市水道事業変更認可申請書(第5次拡張)」p119)とし、政策的に節水社会へ誘導していくという姿勢は見られません。

●地下水汚染に政策誘導はしないのか

鹿沼市は、地下水汚染問題についても、「近年は社会環境の変化により、全国的にも、トリクロロエチレン・クリプトスポリジウム等による地下水汚染が騒がれています」(「広報かぬま」2001年5月10日号)と抽象的に市民の不安あおるだけで、地下水汚染を許さないという姿勢は見られません。

●ご都合主義の政策誘導

鹿沼市は、人口については政策による誘導をして「政策人口」を創出するつもりのようですが、市民の水の使用量や地下水汚染については、「水はどんどん使ってください」、「汚されてしまうものは仕方がない」という姿勢に見えます。

要するに水需要を減らす方向での政策誘導はしないということです。その意味で一貫性はありますが、そのために人口は政策誘導するが、使用水量や地下水汚染については政策誘導しないというご都合主義を犯していると思います。

●どこへ行く鹿沼丸

市政のかじ取りを市民から任された鹿沼市長は、人口問題に関しては、本来行くべき方向と180度逆の方向にかじ切っているのではないでしょうか。

人口が減っていくのに、増えることに備えて水源確保その他の設備投資をするつもりですし、そもそも人口問題を権力が操作するのは良くないという説もあるのに、市長は政策誘導をやるつもりです。逆に節水や水汚染については政策的に関与すべきですが、やる姿勢が見えません。鹿沼丸は座礁するのではないでしょうか。


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